離婚をした場合は持ち家を真っ二つにする?離婚と不動産と課税対象と

あけましておめでとうございます!

こうのとりです。

 皆さま良い年を迎えられましたでしょうか?

 

「やられたらやり返す、倍返しだ!」

もうあのドラマが終わって半年以上経つんですね。

決してミーハーじゃない私も、池井戸潤さんの小説とテレビドラマは全部見てます。

そして、購入したのが100倍返しまんじゅう!

パッケージがね、金ピカなんですよ!正月らしいでしょ?

そして、あまりにもピカピカなんで、家に飾ってたら、そこから金運が良くて!

嘘みたいな話、信じるか信じないかは、あなた次第です(笑)

  

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【目が痛くなるくらいピカピカです。残念ながら半沢次長の名刺はステッカー】

 

さて、今回ご紹介する案件のお客様は植松様(仮称:35才)です。

植松様は旦那様とお子様一人の3人家族でしたが、紆余曲折ありつつも、植松様は旦那様と別々の道を歩むことを決め、離婚をしたそうです。

当然のことながら、財産分与や養育費の取り決めも行ったのですが、この場合の税金はどのように考えたらよいのかということで、ご相談に参られました。

 

まず、離婚をする場合の財産整理として考えられるのは以下の3つです。

1、財産分与について

2、養育費について

3、慰謝料について

 

このそれぞれについて、課税対象となるのかどうか、ご説明していきましょう。

 

1、財産分与について

財産分与の原則は、半分ずつです。

植松様のご家族は共働きでしたが、たとえどちらかが専業主婦(主夫)であっても半分ずつに分けるのが当然です。

ただし、貢献度によって割合が異なるケースもあります。

たとえば、旦那様が全く働きもしない家事もしないとして、奥様が家計を支えていた場合に、いざ離婚をする際に半分ずつ財産分与をするのはおかしいわけですね。

また、当然ながら結婚をする前から持っていた財産については財産分与の対象外です。結婚をしたのちに2人で築いてきた財産が、財産分与の対象として認められます。

 

財産分与は資産を多く持つ方から、相手方へ資産を渡すことになるため贈与に見えますが、あくまでも財産分与の過程での受け渡しであるため、贈与税は発生しませんし、損得がないために所得税も課税されません。

ただし、財産を非課税で奥様に渡すための偽装離婚などはもちろんのこと、財産分与の結果として財産が多すぎる場合についても課税対象となる可能性があります。

 

注意点としては、不動産を財産分与時に受け渡す場合です。

基本的には非課税なのですが、もし、その不動産が購入した当初よりも大きく値上がりしていた場合などには、そこに儲けが発生することになりますので、差額に対して譲渡所得税が課税されることになるのです。

 

2、養育費について

養育費に関しては、当然のことながら非課税とされます。

ただし、相手の顔をもう二度と見たくもないので、まとめて養育費が欲しいと請求をして相手に納得してもらったとしても、あまりにも高額である場合には贈与税が発生する可能性がありますので、注意しましょう。

基本的には毎月いくらという取り決めになるケースが多いため、そこまで問題になることはありません。

 

3、慰謝料について

慰謝料については、損害賠償に分類されるため非課税です。

これは、所得税法上認められている事項になります。

ただし、こちらも常識の範囲内です。あまりにも高額であれば贈与税が課税される可能性もありますが、ケースとしては稀でしょう。

 

さて、財産分与としての不動産の処分について、もう少し掘り下げてみましょう。

もし、持ち家を財産分与の対象とする場合にはどのようにすればよいのでしょうか。

 

まず、大前提として、どちらか一方が住み続けるのか否かという問題があります。

もし住み続けることなく、それぞれが引っ越していくのであれば、持ち家を売却して得た金額を財産分与すればよいでしょう。

 

しかし、住み続けたいという希望がある場合には、住宅ローンが残っているか否かによって、財産分与の方法が異なります。

住宅ローンが残っていれば、持ち家の資産価値から住宅ローンの残債を差し引いた額を算出し、それを財産分与対象としてそれぞれの割合で計算します。

もちろん、住み続ける側は出て行く側に対して、計算した金額を支払うことになります。

住宅ローンが残っていない場合については、単純に持ち家の資産価格を財産分与対象としてそれぞれの割合で計算することになります。

そして、住み続ける側は出て行く側に対して、計算した金額を支払うのです。

 

人生を共に歩もうと決めた場合であっても、お互いが消耗するほどすれ違ってしまっている場合には、その状態を続けるのはお互いにとってマイナスでしかありません。

2人で築いてきたものをしっかりと分けて、前向きに、それぞれが新しい船出へと向かうのであれば、それはそれで良いのでは?と思うのです。

本日は、ここまでといたしましょう。